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共産国家日本 その1:正規分布モデル

第一弾。正規分布を基本としたモデルです。
実は前から作成済みだったのですが、小出しにするつもりでいたら時間がたってしまいました。

ダウンロードはこちら

モデルの基本構造は「子供の収入は親を中心とする正規分布に従う」です。
つまり、確率的には親と同じ収入になる確率が最も高く、親より大きくなるのも小さくなるのも同等の確率です。
これは
 ・親の教育投資が子供の将来に影響すること
 ・何らかの社会的障壁 (身分や人種による差別等) があって、それが明確にもしくは暗黙のうちに作用している
という二点を考慮した結果です。
もし、正規分布の分散が大きければ、親の教育投資や社会的障壁が次世代へ影響する割合が小さくなると言えます。

モデルは3世代を想定。
第一世代は現実の収入分布と近くなるように設定しました (詳細は後述)。
初期設定では収入が500弱になるように設定してあります。
また収入がマイナスとなるのを防ぐため最低収入を設定。
分散は2種から選択可能。自分で入力するもの、もしくは各国の進学率 (School enrollment, Secondaly) に応じて変化させるもの (詳細は後述)。

ここで僕が想定した結果は「分散が小さい社会では3世代に渡って収入の分布が変化しないが、分散が大きい場合は収入が一様分布に近づいていく」と言うものです。
一様分布であっても格差はありますが、少なくとも低所得者層が減少し、中間層が増加することになります。
結果は、いまいちでした。
想定どおりになることもあれば、逆に状態が悪化する場合もあります。
グラフを見る限りでは2極化が進み (原因はグラフの両端では確率分布が変化すること)、グラフと世代の制約を取り払って考えるならば、所得がどんどんと幅広く分散し各階級の度数が落ちます。

エクセル中で変更可能な設定の説明は以下。
"General Settings"の部分が変更可能です。
Initial α, Initial β → 第一世代の収入の分布を決定するベータ関数の参照値
Variance → 各世代での分散を決定する値。マニュアルとリストが選択可能で、マニュアルの場合は直接値を入力、リストの場合は分散の最大値 (進学率が100%以上になる国での分散) を設定した後、国名を選択
Highest Income → 第一世代の収入の最大値
Lowest Income → 全ての世代の収入の最小値。収入がこの値より小さくなった場合はこの値に修正される。
グラフに関して → グラフの階級を動的に設定できるシステムが思いつかなかったので、グラフは固定です…。

モデル設定の説明;
第一世代の収入分布 → 直接値を入れておくことも考えたのですが、モデルの柔軟性を重視し、分布の形を変化させる際に最も有効になりそうなベータ関数を採用 (一様分布や中間層が非常に多い正規分布に近い形などいろいろ設定できます)。そこからベータ分布を無理矢理変換して使っています。
ベータ関数に関しては、こちらのページを参照。
そういえば基礎金融工学という授業でベータ分布を習ったことが懐かしく思い出されます。もう覚えちゃいないけれど。そういえばこんな確率分布を扱っていました。
Appletを使って動くので分布をいろいろいじってみてください。
各国の進学率 → 社会的障壁を数値化することが難しいので、教育投資が将来に影響することをモデルに組み込むために採用。教育と労働生産性の増加が相関するという前提に立っています。進学率が低い場合はマクロ的に見て学問で身を立てることが出来る可能性が下がるため、分散は小さくなる。(またその場合、労働の生産性が入学組と入学できなかった組で二極化し、さらに入学できなかった組では内部で生産性が均一化するはずなので、収入が劇的に下がる可能性も減るはずだけれど、これは憶測の域を出ない。)

以上です。
批判改善点などお待ちしております。

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