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April 26, 2007

Arbitrage Opportunity

ファイナンスのお話です。
Theory of Financeという授業で扱ったArbitrageに関して。
すごく乱暴かつ簡単に言ってしまうと、理論上確実に儲けられる、ということです。
それを、僕が何より崇拝するソフトウェアであるエクセル大先生にモデル化していただこうとしたものです。

エクセルファイル
マクロのソースコード

内容を簡単に説明すると、「市場に存在するassetを上手く組み合わせると、出費がゼロで収入が正もしくは出費が負で収入がゼロというポートフォリオを組むことが出来る可能性がある(もちろん、空売りを含む)。」
つまり、リスクがゼロで儲けが出る、という非常に(゚д゚)ウマーなお話です。

概念を小難しく説明すると、
A = M個のassetとS個の状態からなるS * M 行列の利得行列
P = M個のassetの値段を示すベクトル
φ = Arbitrageの存在を調べるためのベクトル

φ * A = P

上記式を満たすような正のφが存在しない時、(゚д゚)ウマーな状態になります。
これを現実世界に応用するため、実際の株価とその分散から最適なポートフォリオを組むためのエクセルツールが出来るはず!と甘い考えを抱いたわけです。
エクセルでモデル化できないかと考えた結果、10分ほどで「モデル化できる」という結論に達し、これは相当役に立つのではないかとニヤニヤしたのですが、それからが問題でした…。

モデルとしては、現実の株価と分散から正規乱数を元に、将来株価の予想を作ります (将来株価のベクトル)。
それをいくつか組み合わせてポートフォリオを組み、行列Aを生成します。
そして現在株価を元に行列式を解いてφを求め、Arbitrageが存在するか調べます。
詳しい説明は、エクセルファイルの中に書いてあります。

しかし大きな問題があって、ワークシート関数だけでは解決しませんでした。
個人的にエクセルを扱うときの条件は「関数のみで簡単に扱えて拡張性がある」と言うこと。
つまりマクロやソルバーを使わず、また何を行っているのかが明確で、さらに使いたい人の都合に合わせてある程度柔軟に対応できる。
普通は関数だけでシンプルに作るならこれは達成されるのですが、今回はエクセルの制約下で「拡張性」を重視した結果、全てマクロ化するという悲しい事態になってしまいました。
しかも問題のせいで結果が本質から離れたものになりがちになったため、お世辞にもよいモデルとはいえません。

問題は、エクセルの関数で「変数セル参照」が出来ないことと、エクセルでは連立方程式を解く際に制約があることの二点。
エクセルの関数では"Cells(i, j); i=0,1,2,3... ; j=0,1,2,3..."というような変数に基づいたセルを参照させることが出来ません。普段ならvlookup関数やif関数、is関数を組み合わせて誤魔化せるのですが、今回はそうも行きませんでした。
そしてエクセル関数では解が一つに定まらない連立方程式 (例えば、未知数が3つで式が2つの連立方程式) を解くことが出来ません。これは逆行列を使わなければ連立方程式が解けない、という制約のせいです。ソルバーを使えば恐らくこの問題は解決できますが、ポリシーに反するので却下。この制約のため、S = Mでない行列Aは検証できず (S >> Mの場合がより現実世界に近い)、同様にして最適なポートフォリオを導出することも出来ない場合があります。
マクロを使わない場合、SとMの数が固定なら一定の条件下で解くことが出来ます。参照ページだけ挙げておくと、エクセルを使った行列式の解き方関数で自動ソートさせる方法 (回答4)

また問題はエクセル以外にも。
現在の株価から将来の株価を示すベクトルを各株ごとに生成するとき、お互いの相関を考慮に入れることが出来ません。
例えば、A社の株が上がるとき、B社は反対に下がって、C社は変化しない、と言う風に相関がお互いに異なる訳ですが、3つ以上の関係を別個に考慮した上で乱数によって利得行列を作成することはほぼ不可能かと思われます。
そのため便宜的に「全ての株価は同様に景気に相関する」という仮定を置いています。
つまり、経済の状態が最も悪いときには全部の株が最悪の値段、2番目に悪いときには全てが2番目に低い値段…という形で便宜的に相関させています。そうでなければ株価が完全にランダムになってしまい、各株価の相関係数がほぼゼロなので、現実世界から離れます。
この仮定を現実的なものにするためには、産業ポートフォリオもしくはS&P500のような総合指標を要素として、モデルの中のポートフォリオに組み込むのが良いかと思われます。そうすればいくらか矛盾が減るはずかと。
しかし、この仮定によってポートフォリオの意味が薄れるので、モデルの正当性が下がります。
ソートを行わなければ相関係数がほぼゼロのままポートフォリオを組むことが出来ますが、あまりありえない話ですし、それでポートフォリオを組んだとしても単なる運試し程度にしかなりません…。

つまり、実際の利得行列が分からないと、説得力のあるモデルで現実レベルに近づけることは難しいということでしょうか。


とまぁここまで書いて、こんな文章を読んでも絶対理解できないだろうなぁと思った次第です。

この授業のおかげでファイナンスにかなり興味を持つことができたのですが、その場合僕がやりたいのは純粋なクオンツであってその他の部署ではないことになります。
Asset Pricingをするような部署があっても、どうせ何かしらソフトウェアがあって自動計算した上で状況を考慮して値段を調整、と言うようなレベルだろうしそれなら他の何をやっても変わりありません。
しかしそのクオンツは通常理系の数学科出身のような方々に牛耳られていて、とても私の数学の及ぶところではありません。

さてどうしましょう。

April 12, 2007

インサイダー取引の違法性に疑問が…。

前々からの疑問だったのだが、最近論点がはっきりしてきた。
インサイダー取引は何故刑事罰の対象なのか。僕にはよく分からない。
確かに道徳的にはよろしくない。過度の取引は規制されるべきだろうと思う。
例えば計画倒産を企画して同時に株を死ぬほど空売りし、紙切れを利用して儲ける…なんてのは刑事罰の対象としてしかるべきだが。
インサイダー取引を厳格に適用したら逮捕者は市場関係者と上場企業経営陣のほとんどだろうし、昨今の法の適用には見せしめの要素を強く感じてしまう。
誰かが得をして誰かが損をしたのなら、別に民事手続きを通じた利益の再分配でもよいではないかと思う。
コンプライアンスだとか道徳だとかでコントロールした気分になるのは、隣人愛を説いて戦争をなくしましょうというのと同じレベルの議論のような気がする。話としてはもっともだがシステムとしては疑問の余地がある。
僕はどちらかと言うとインサイダー取引によるシグナリング効果の方に仕組みとしての有効性を感じる。

まぁ一般によく議論されている内容はおいておくとして。
現状違法とされている内容に関しては、僕は司法の判断に任せます。
疑問だからと言って僕がインサイダー取引万歳!と言うわけではありません。あしからず。

僕が一番疑問なのは、「非公開の情報を元に取引を行い利益を得る」ことが違法なのに「公開された情報を元に取引を行い利益を得る」ことが違法とされないこと。
もちろん、定義が難しいのは承知している。しかし。
情報の真偽は別としても、情報の存在自体は事実であり、情報の非対称性が存在し、それを元に損をこうむる人がいるのである。

例えば、レックスホールディングスによるMBOの案件。2006年8月に業績の下方修正を発表。11月にMBO実施の発表。アナウンスメント効果によって下がった株価で安く買い叩く意図が丸見えではないか。

また、一般に経営陣のストックオプションにも同じことが言える。ストックオプションを行使する直前に株価を一時的に上昇させる発表を行う。株価が上昇したところでオプションを行使。

法律についてはよく存じ上げないが、wikiから違法性の根拠を引用すると
[quote]
情報の偏在を利用して取引相手を騙すことと同様であり、取引の相手に対して不公正である(信義則違反、権利濫用)。
会社の内部情報は会社の財産であり、これを内部者が自己の利益に利用することは、会社に対する忠実義務に違反する。
不完全情報を前提とした取引であり、新古典派経済学における完全競争の前提に反し、非効率的な財の配分をもたらす。

[/quote]
これらに全て該当するような気がするが、いかがだろうか。
いかに情報が事実とは無関係でかつ意図的に発表されたものであっても、情報が開示されているから違法性がないのだろうか。

April 11, 2007

円、対ユーロで最安値・一時160円台

ついに来ました、160円台
最近、為替相場の動きが僕なりに検討がつくようになってきた。こちらへ来た当初とは大分見方が違う。
対ユーロを見る指標ではあるが、どこを見ればいいかという僕なりの方法をメモしておこうと思う。
断っておくと、これは何を保障するものでもない。為替取引で損をしたと言われても僕は知らない。

まず、前提条件として現時点では米ドルよりユーロの方が理解しやすいと思う。
理由は、僕の主観によるが、
・ユーロが比較的歴史が浅い
まだ「ある値」を挟んで上下すると言う目安が存在しない。米ドルで言うなれば、明らかな水準として110円以下は円高だし、120円を越えると円安。
・EU圏の景気動向の分かりやすさ
いいとか悪いとかではなく、体質的な問題。ユーロの導入、東欧との関係に絡んで慢性的なインフレ体質で、また勝手な主観だが潜在成長率もEUの方が高いし (と言うより、成長の余地がある)、国のポートフォリオと言う面でも安定性が比較的高いと思う。簡単に言えば、安定した長期的ユーロ高圧力である。
・ECBの政策金利の高さ
などが主たる原因だと思われる。


さて。僕の考えるポイントは…

①過去のデータは参考にしてはいけない
②どちらかというと未来志向
③経済学の原理は大切に…。
④アナウンスメントは短期的な値動きに影響を与えるだけ
⑤「米ドル - ユーロ - 円」の三角関係に気を配る

以上の5点に注意すれば、大体の動きは理解できる。

①過去のデータは参考にしてはいけない
クオンツで数字が必要だとか、米ドルと円の関係のように明らかな円高・円安水準がある場合は別かもしれないが、過去のデータは未来を保障したりはしない。あくまでも過去の話である。例えば1ヶ月で円が半額になり明らかに異常だからと言って、将来円が買い戻されるとは限らない。

②どちらかというと未来志向
現在の景気指標より、どうやら未来の景気の目安 (例えば設備投資の増減) などが重視されるようである。これは多分、投機的な取引より為替リスク軽減のための取引の方が支配的だからではないかと思われる。もしくは、現在の景気指標は比較的出揃っていてすでに価格に反映されていたり、取引材料としては説得力に乏しいのかもしれない。

③経済学の原理は大切に…。
以前にも紹介したInterest Rate Parity
実際にこれが正確に働いているかどうかは別として、少なくとも市場関係者は気を配っているし、金利差を利用したキャリートレードも活発である。少なくとも基幹となる部分で理論が働いていることは間違いないので、現在のように明らかに円安圧力がある場合などはやはり理論に忠実であるべきだろう。

④アナウンスメントは短期的な値動きに影響を与えるだけ
集合的にはもちろん長期的に押し上げる効果を持つのだけれど、アナウンスメントの効果は非常に短期的である。そもそも、アナウンスメントが出たからと言って現状にはほとんど変化がない (為替取引自体による変動を除けば変化はほとんどゼロ) ので、目先の短期的な変動は気にしない方がよいと考えられる。これと同じ考え方で、短期的なショックも深刻なものでなければ長期的には影響が少ない。つい最近世界同時株安があったときも、円は対ユーロで151円台まで値上がりしたが、それはあくまでも一時的なショックであって、円安圧力の構図には何ら変化が見られなかったので、当然のごとく160円付近まで戻してきた。これは、wikiに載っているウォーレン・バフェット氏の判断を読んでから明確に意識した。株式と為替の違いはあるけれど、通じるものがあると思う。以下引用。
『1964年:アメリカン・エキスプレスの株価がスキャンダルで暴落。世界中が売っているときに、バフェットは猛然と買い始める。これについて「ブランドは傷ついたが、財務諸表に変化はなかったため」と答えている。』

⑤「米ドル - ユーロ - 円」の三角関係に気を配る
バカかと思われるかもしれないが、僕はこれまでに何度か、裁定取引が実際の相場でほぼ成立しないことを計算してみて感動した。つまり、米ドルと円の関係が変化すれば、当然ながらユーロも全く同様の影響を受けていることになる。気をつけてみてみると、アメリカの経済指標は毎日のようにニュースになっているので、材料には事欠かない。

僕の現状認識をまとめると、
・日銀の政策金利は当分上がらない (利上げに踏み切った背景に日銀の都合も見え隠れしています)
・ECBは近々再度の利上げを実施するとか
・日本の経済指標が弱ってきている (特に先行きの弱さが目立つ)
・アメリカの指標も芳しくない (米ドルと円が下げて、相対的にではなく絶対的にユーロが強くなる可能性)
と言うのが、最近のニュースで感じたところ。
どこが臨界点になって円が買い戻されるのか分からないが、下手したら1年以内に1ユーロ170円もありえるだろう。
最近一年間で15円ほど円は対ユーロで値下がりしているが、これと同等、日本の景気次第ではさらに円にとって悪い状況が続くのだから、ありえない話ではない。

と、最近、卒論はやはり金融政策がいいのではないかと思っている。
ファイナンスにも興味を持ち始めて理解が深まってきたことだし、上手い落としどころが見つかるといいのだが…。

April 05, 2007

教えて~なの日記

柄にもなく紹介を…。
以前私が関わらせていただきましたALBERTという会社があるのですが、その会社の運営しているサイトのご紹介です。

「消費者の悩み・迷いを解決する」というコンセプトで、消費者の悩みが多い種類の商品・サービスから順次サイトを展開しています。
具体的には家電から始まり、保険Beautyブライダルと続いています。
それらを横断的に媒介するのが教えてーなのSNSで、商品やサービスを軸に人をつなげていこう、というものです。ちなみに社内ではCNS, Consumer Networking Serviceと呼んでいました。URLにも"CNS"のディレクトリ名が目に付くかと思います。

さて、何を紹介したいかといいますと。
しばらく前に、 「教えて!Beauty」でサロンとの提携 (PDF)がスタートしました。
それもあってか、もしくは単に私が見ていなかっただけでしょうか、教えてーなの新着日記にサロン運営者やブライダル関係の方の日記が目に付くようになっております。
これはコンセプト方向性に叶っているもので、とても商品に詳しい消費者や、販売者側から詳しい説明や回答が得られると、柔軟で深みのある内容になって、情報の質があがります。
一部には日記にコメントで質問がついていて、それに答えているものもありました。
まだまだ量の面では少ないですが、質のいい情報が集まり始めているのにもったいない、ということで紹介しようと思った次第です。
紹介制ではないので、もし良かったら使ってみてください。女性向けのご紹介ではありますが。

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ちなみに最近の感想は「やりたいことが多い時に限ってやらなきゃいけないことは多くて、特に何もしたいことがないときには輪をかけた様に暇だ」ということですかね。
この2週間はあれをやろうこれをやろうと思いつつ、結局テストだグループワークだ何だと。最近は、どうせ単位を取っても腹の足しにもならないので、Gradeはどうでもいいかとなってまいりました。
そうなるとなんで2月~3月中旬とか暇な時に何もしなかったのかと。
ある友達は彼女が出来たら音沙汰がなくなって、同類の仲間 (と勝手に思っています) がいなくなってしまい、嬉しいやら悲しいやら。
こんな日がしばらく続きそうです…。

April 01, 2007

April 1st, 2007

今年もやってまいりましたエイプリルフール。

個人的には結構好きな日です。

色々なサイトや会社が様々なネタを提供していて楽しめます。

期待してGoogleを開いてみたところ、特に変化なし。ロゴは普段のまま。

あれ?おかしいなぁと思っていると、気がついたのは"New! Get FREE breakthrough broadband with Google TiSP (BETA)."の文字。

リンク先ニュースリリースに飛んでみると、何だか本当臭い。

確か、Gmailの発表は確か3年前のエイプリルフールだ。

これも本当かもしれない!さすがGoogle大先生!

と思ったら。

やっぱりネタでした。

詳細FAQをどうぞ。

うーん。何かこういうのを企画している間って、色々妄想してニヤニヤして楽しそうですよねー。

僕も何かやってみたいものです。