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May 21, 2007

Stage @ Dailymotion

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、夏の間フランスに残ってインターンをすることにしました。
会社はDailymotionというところで、簡単に言えばフランス版Youtubeです。
実はヨーロッパではYoutubeよりシェアが高かったりするらしいのですが、日本の友人に聞くと「あ、あの漫画見放題のところね。」「あのエロ動画が多いところでしょ?」など、とても印象が良いとは言えないようです。
また、特別なソフトウェアなしにコンテンツがローカルに落とせる問題ありのサイトだったりもします。コンテンツを見るにはある種のソフトウェアが必要ですが。決して奨励するわけではありませんが、事実です…。

そこで何をやるかと言うと「日本マーケットで成功するために必要なことを教えてくれ」とのことです。日本でのパートナー探しやら可能性検証など。
現在のところ、すでにサイトは日本語対応も一部されているのですが、サイトを見ていただければ分かるとおり、非常に中途半端な状態です。FAQとかその最たるものです。その辺りも含め、きっとやることは細いところまで多岐に渡ると思います。

目標はもちろん「Dailymotionを日本でNo.1にする!」
…とするべきなのですが、3ヶ月では非常に難しいので、少し置き換えます。インターンの内容次第では正式採用を検討するよ、とのことなのでそれもあわせ、さらには自分の成果が認められることを個人的な目標として「インターン終了時に正式採用のオファーを受けること」とすることにしました。No.1になるかならないか以前に、成功するために必要な要素としてそこで働く方に認めていただかなければなりません。
この目標設定がいかなるものか、現時点では僕には判断できません。
また何故こんなところに書いたかというと「有言実行」。これが出来ないなら将来の選択肢を考え直す必要があると思うのです。自分の能力とやりたいこと。きっとよい物差しです。
それからぐだぐだと文句を言うのは止めました。不満があれば変えればいいのです。変えようとしないのは愚鈍であって、変えられないのならそこが自分の限界です。

要するに何が言いたいかというと、これからちゃんとDailymotionを使うように!と。もうYoutubeなんて使うな!と。
それと何か実現して欲しい機能やらその他要望がありましたら何なりとご連絡ください。
また、恐らく9月中旬までパリにおりますので、旅行で立ち寄る場合にはご一報ください。現在は家探しの途中ですが、結果如何によっては無料で宿泊できます。

とまぁ、さっさと勉強しよっと。なんだかんだと言う前にまず単位とらなければ…。

May 09, 2007

共産国家日本 その2:β分布モデル

Cover Letterを今日中に書こうと思うのだけれど眠くてやる気が出ない。
じゃあ昼寝をすればいいのだけれど夜型を直したいから今日こそは寝ない。
なので一ヶ月以上ほったらかしのネタをうpしておくことにしました。

以前に紹介した「共産国家ニッポン」シリーズ第二弾(最終回)。
今度はβ分布モデルです。
授業でCobb-Douglas生産関数について学んだので、それの応用です。
応用と言っても、グラフの形くらいしか使っていないのだけれど。

incomedistribution_beta (xlsファイル)

基本的な構造は、以下です。
まず、表1。

Distribution.gif

要素は、収入と教育費。
ただし、収入は「養育費に回せる額」と読み替えていただくと、より分かりやすくなるかと。
収入の昇順に左から並べると、右肩上がりの分布になります。
教育費は、本当なら右に行くほど高くなるのだけれど、面倒なので一定。
そこで「収入 - 教育費」の値を取ります。
このとき、値が負になると、教育が生活を圧迫して子供に十分な教育を施せないことになるので、子供の将来所得の分布は左へ偏ります。
一方値が正だと、さらに教育に施す余剰があることになるので、将来所得の分布が右に偏ります。

この分布を実現するために、β分布を無理矢理いじっています。
β分布は二つの値を元に分布が決定されますが、それを収入と教育費の差 (ここでは"d") によって変化させています。

このモデルは、分布の二極化が起こるモデルです。

表2
unstable.gif

表2を見ていただくとお分かりかと思いますが、"d"の値が負になる領域(赤)では、次の子供世代が左に分布しやすくなっています。一方の正になる領域(青)では、反対に右に分布が変化しやすくなります。
そのため、収入の分布線と教育費の分布線の交点が「二極化の境目」となり、ここを越えられるか越えられないかで大きな差が出ることになります。
境目を越えられた場合は、好循環を生み出し勝手に収入が増大していきますが、反対に境目を越えられない場合はそこから抜け出すのが困難になります。

これに近い話を国単位の経済、資本ストック等に置き換えると、開発経済学等で取り上げられるビッグプッシュ理論の根拠になる話が出来上がります。その際は確率論ではありませんが。統計データからも、国レベルで見たときに表2の"Unstable State"に当たるような境目が存在することが確かめられています。
実際に授業でやったのはそういう話です。

分かりやすいかどうかは存じ上げませぬが、簡単に言えばそういう話です。

僕が考えたのは、日本では養育費に回せる可処分所得が一般的に見て多いので、dの値が負になる領域が狭くなり、収入の分散が二極化しにくい。
一方の経済格差の大きい国では教育費が可処分所得と比較して相対的に高い (もしくは、何らかの社会的障壁が存在する) ため、"Unstable State"を越えることが難しく、二極化が進む。
そんな仮説です。
時間が空いてしまったのでgdgdになってしまい、大変申し訳ない限りです。

◇エクセルの設定値の説明◇
Highest Income 収入分布の初期値の上限
Lowest Income 収入分布の下限 (全世代)
Distribution Variance 収入変化の分散 (詳細は忘れました…)
Distribution - Center dの値がゼロの時にβ分布に代入する値。これが1だと一様分布になり、数字が大きいほど分布の広がりが狭くなります
Distribution - Weight β分布の変化がどの程度、dの値の変化に依存するか。数字が大きいほどdの変化に敏感になります
Distribution - αmin β分布の値が出力されなくなることを避ける目的で設定。そのままにしておくことを推奨します。
Education cost 教育費

May 05, 2007

D-day ~ ファンドがユーロ空売り攻勢をかける日

卒論の関係で、アジア通貨危機について調べてみる機会があった。調べれば調べるほど奥が深くて面白いものです。
(追記:アジア通貨危機は、過大評価された通貨に対してヘッジファンドが空売り攻勢を仕掛け、それを受けた政府が固定相場制を維持するだけの通貨を買い支えられず、変動相場制に移行し同時に通貨が信用を失ったことが原因と言われています。)
それに関連して「現在のユーロ高はいつまで続くのか?経済ファンダメンタルズを反映した適切な為替水準はいくらぐらいなのか?」という疑問に僕なりの解を与えるべく、調べてみました。

…けれど途中で正確な推計は無理だと言うことが判明。
理由は単純に、現在に関する経済指標がないせいです。
つまり、過去の分析は出来るものの現在や将来的な予測が難しい。
年次データで見れば、為替の安定的な水準が見えてくる (と思う) のだけれど、この手のデータは必ずタイムラグがあるため、集まって2005年までのデータ。特にEUとしての総合指標は集計に時間がかかるためかデータが出てくるのが遅いので、EUの総合指標のみが一年遅れのケースも目立つ。
そこから1年半以上経っていて、言うまでもなくGDPもインフレ率も変化しているので、現在にどの程度妥当性があるのかは不明です。

あとは、何故か整合性がいまいち…。
データが足りないので別々のソースから拝借する必要があったり、EUとしての指標がないのでEU諸国のデータを加重して全体としての指標を作ったり、重回帰分析をしてみれば何故かR-squaredが1になってしまったり、結果と理論が逆の結論だったり…。
これだけ時間と労力を費やして (といっても数時間だが) 何もしないのもバカらしいので、うpするだけしておくことにしました。

 ExchangerRate (xlsファイル)

考え方の基本にしたのは、まず為替レートがPPPに収束するという原則の下にその他の重要指標を考慮して恣意的に調整しましょう、という方針。
エクセルの内容は、各データ、調整して計算したPPPと為替レート、調整方法、PPPの原因を特定するための重回帰分析の4シート。
調整方法では、EUとしての総合指標を出すために、EU諸国のPPPをGDPの比率によって加重して算出。足りないPPPの年次データについては各国のHistorical Dataを単回帰して算出。
PPPに関する重回帰のシートは整合性が取れなくて信頼できる内容か疑問なので無視してください。結果として、経済指標をどうこう言うのも止めました。ご自分で数字を見てご解釈ください。

結果としては、2006年の経済状態から考えると、円と米ドルはほぼ均衡状態、ユーロは円に対して19.0%、米ドルに対して16.0%高い値段で取引されている、という推計結果。
現在のレートは大体ここ一ヶ月くらいの平均値と思われる値を適当に設定。数字を変えることも可能です。ただし、3種類のレートの間で裁定取引が成立しないように注意。("Arbitrage Checker"という数字を限りなく"1"に近づけてください。)

ここで為替相場が固定制であれば、ファンドはユーロの空売り攻勢をしかけてECBのユーロの買い支えを打ち破れた場合に約15%弱程度のリターンを得られることになるでしょう。ユーロが信用を失って通貨危機に陥った場合はもっとですね。
実際は変動相場制なので、相場にかなりの心理的圧力が必要ですが、現在のところは金利差がまだ有効であるとの見方が支配的なので、ファンドが単体で空売り攻勢を仕掛けたところでユーロが急激に値崩れを起こすことはないでしょう。要するに、空売り攻勢のかかる"D-day"はあったとしてもしばらく先であろう、との個人的観測です。
ただ、長期的かつ理論的に考えるならば、将来ユーロは10%程度の値下がり (つまり10%程度の空売りによる投資利益) が見込まれます。
といっても、金利差が埋まってかつ日本の経済指標が相対的に上向いたらの話ですので、3~5年くらいの息の長い投資になるかと。年リターンは3%弱でしょうか。まぁ日本で銀行に預けておくよりいいかもしれませんね。保障はしませんが。

MicrosoftとYahooの合併交渉は成立するのでしょうか…。